~ セルフメディケーション時代のサプリメントの役割 ~
セルフメディケーションとは世界保健機関(WHO)において
「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。
簡単に言うと「自分の健康は自分で守る」ということですね。
株式会社心美寿有夢 学術顧問
栗原 毅
1951年、新潟県生まれ。1978年北里大学医学部卒業。
前東京女子医科大学教授、前慶應義塾大学大学院教授。
2008年、生活習慣病の予防と治療を目的とした
栗原クリニック東京・日本橋を開院し、院長に就任。
日本肝臓学会認定肝臓専門医。
「血液サラサラ」の提唱者。
さて、人生100年時代となりました。
ただ単に長く生きるのではなく、できるだけ寝たきりや介護の期間が短くなるよう、自分のことは自分でできる期間、いわゆる「健康寿命」を延ばし、質の良い人生を歩むためにはどうすればよいのかを一人一人が本気で考えなければいけない予防医療時代がやってきたと言えます。
予防医療は超高齢社会において年々増え続ける医療費を抑えることにもつながります。
これからも社会保障制度を維持し、日本経済の衰退を防ぐためにも、健康寿命を延ばすことは本当に重要なことなのです。
健康診断を受けて安心するのではなく、結果を受け止めて、自分自身の問題点に早く気づき、生活習慣を改善していくことが大事です。
このように自分自身の健康寿命について本気で関心を向けられるかどうかで、健康でいられる人とそうでない人との健康格差がどんどん広がっていくでしょう。
では具体的にどのようなことに気を付ければ良いかをお話しします。
まずはいつまでも自分の足で歩いて日常生活が送れるよう「足腰の筋肉を鍛えること」が大切です。
「人は、歩けない、歩かないことから老いが始まる」と言われていますからね。
コロナの流行があってから運動する機会や外出の機会が減り、筋力の低下や活力の減退、認知機能の低下、精神活動の低下などが起き、健康な状態から介護が必要な状態へ移行する途中段階である「フレイル」になる方が増えました。
青信号の間にわたりきるのが難しいと感じることがあればフレイルの予備軍の可能性があります。
そのような場合でもセルフメディケーションによって改善は可能です。
フレイル状態や予備軍になってしまっても、早期にそれを認識し、1日に8000歩を目標に歩き、肉などのたんぱく質をしっかりとることで脱却できます。
特に65歳以上の方は、肝臓でタンパク質をつくる能力が低下してしまうので1日に60g程度は食事としてたんぱく質をとっていただくことが大切になります。
タンパク質の多い食べ物
次にこれからも健康な状態を維持するためには
サプリメントもいかしてほしいということです。
「サプリメント」とは、食品だけでは摂取しきれない栄養素を補うために補助的に用いられるものであり、漢字で書けば「栄養補助食品」です。そのため「薬」ではなく、あくまでも「食品」と考えています。
本来、食事から体に必要な全ての栄養素を摂取できれば理想的ですが、時間に追われる毎日の生活の中では難しいのが実情です。そんな中で、サプリメントを上手に利用すれば、食生活の質は改善します。
そのため、自分に必要なサプリメントは何かを改めて考えることが必要になってきていると考えています。
どのサプリメントもあくまで食品なので決まった年齢や飲み方などはありませんが私なりに年代ごとに必要になってくる成分などを考えてみましたので参考にされてみてください。
お薬のようにサプリメントは病気の治療や予防ができるものではありません。
毎日コツコツと続けていくことによって体に不足していたものを補い、健康へと導いてくれるものです。
この毎日のコツコツの積み重ねが健康寿命を支え、年齢を重ねても自分の力で人生を歩み、長く好きなことを楽しめる人生を作ってくれると確信しています。
NMNなど新しい成分も健康寿命を支えるために
役立つサプリメントとして注目
私自身NMNサプリを飲んでいますが、とある忙しい時期に一日の仕事が終わってもまだ余力があったので、いつもはタクシーで自宅に帰るのですが、歩いてみることにしたのです。歩くうち、足がサッサッと自然と前に出ていくような不思議な感覚がありました。
結局その日は23時頃から7キロほども歩いたのですが、それでも疲れを感じるどころか、体が軽く感じ、運動の大切さと日々の健康対策の重要性を実感しました。
そんなこともあり、私自身のセルフメディケーションにNMNも役立てているところです。